当ブログでは、インデックス投資には「投資信託」の積立をおすすめします。
投資信託の一種として、株式と同様に市場(金融商品取引所)でリアルタイムに取引される「ETF」(上場投資信託(Exchange Traded Fand))という商品があります。
表題のとおり、「海外ETF」は、メリットが大きく非常に魅力的な商品群です。
それを十分に承知したうえで、いわゆる一般の「投資信託」の方をおすすめするのです。
魅力的な「海外ETF」
「ETF」、特に「海外ETF」のメリットは、何といっても手数料(信託報酬)が低コストであることです。
例えば、アメリカの世界最大規模の資産運用会社であるバンガード社の人気商品で、全米の4,000社もの会社に分散投資可能なバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)は、信託報酬が何と年0.03%です。
一方、このVTIをシンプルに買うだけの投資信託である楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)の信託報酬は、VTIの5倍以上の年0.154%がかかります。こちらも十分に低コストなんですが、どうしても海外ETFに比べると高く感じてしまいます。
さらに、海外ETF、最大のメリットは、その商品の多様性でしょう。
全米、全世界はもとより、米国を除く先進国、地域別、国別など、地域ごとのETFにも様々な商品があり、さらに債券や不動産、金(ゴールド)など様々な種類の商品にも、投資信託と比べると、ずっと低コストで投資できます。
また、ETFは、株式と同様に市場取引されますので、自分が狙った価格で買うことが可能です。
一方、投資信託では、注文してから約定(購入手続きが完了し、価格が確定すること。)するまでに一定のタイムラグがあり、注文後に株価等が大きく乱高下した際には、狙った価格で買えない場合があるというデメリットがあります。
さらに、ETFには、株式と同様に、配当金が支払われるという特徴があります。
一方、多くのインデックス・ファンド(投資信託)では、株式配当金を分配せずに、同ファンドに再投資しますので、株式やETFのように株式配当金が分配されません。
株式配当金が再投資されることは、配当金に係る税の先延ばし効果があるので、多くのインデックス投資家にとっては、望ましいことですから、これは投資信託のメリットとも考えることが出来ます。
一方、海外ETFを購入するには、円をドルに両替する手数料や、購入手数料(ネット証券の場合0.45%程度)が必要となり、この点は、デメリットとなります。
また、投資信託は自動積み立てができますのでお任せでらくちんですが、海外ETFの場合は、自動積み立てができるのは、SBI証券などの限られたネット証券のみです。
まぁ、この「自分で買っている」という感じが、ETFの魅力ともいえるのですが。
このように、ETF、特に海外ETFには、投資信託にはない特徴や魅力があり、このような条件を考えると、インデックス投資は「海外ETF」の一択と言えます。
もしも、私たちが、「日本人でなければ」です。
非課税制度の活用を優先
そうです。「投資信託」の積立投資をおすすめする最大の理由は、「つみたてNISAとiDeCo(イデコ)では、海外ETFが購入できない。」ことです。
これから、投資を始める方は、まず、「つみたてNISAとイデコの非課税制度を最大限に生かすのが、最もメリットが大きい」からです。
拠出限度額は、それぞれ、つみたてNISAが月33,333円、イデコが月23,000円(国民年金第2号加入者の場合)であり、これだけでも月56,333円になりますので、たいていのご家庭は、月々の投資枠がこれだけあれば十分でしょう。
さらに、配偶者のつみたてNISAやイデコの非課税枠を利用できるなら夫婦合計で月々11万円程度、子供のジュニアNISAまで利用できるなら年80万円が追加で投資可能です。
一般的な収入の家庭では、月に5万円も投資できれば十分すぎる金額であり、夫婦の非課税枠である月に11万円を超えるような額の投資ができる余裕のある家庭は一般的ではないと思います。
近年、投資信託は、購入手数料も売却手数料も無料(ノーロード)が一般的ですし、インデックスファンドの信託報酬は年々、低コスト化が進んでいます。
中でも、「eMAXIS Slim(イーマクシス・スリム)全世界株式(オールカントリー)」の信託報酬は、年0.1144%と非常に低コストであり、バンガード社の全世界分散投資のETFであるVTの信託報酬(年0.08%)と比較しても全く遜色ありません。
一般的には、やはり、非課税制度を最大限に活用した「投資信託の積立投資」の一択だと思います。
確かに、海外ETFは、魅力的な商品です。
私も投資余力が十分ならば、ぜひ「海外ETF」を活用したいところですが、日々の生活を行い、住宅ローンを抱えていては、とてもそんな投資余力はありません。
海外ETFは、「インデックス投資を趣味として楽しみたい方」、「非課税枠を使い切ってもなお、投資余力がある方」、「定期的な配当金収入が欲しい方」などが活用する商品なのです。
私が「海外ETF」を活用するならば、子供が社会人になって投資余力ができた時か、退職金の運用を考える時でしょうね。
まだ、ずっと先になりそうです。
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